8月も終わりますがまだまだ猛暑が続いています。年々気温が上昇し、特に外で働く建設業の現場では「熱中症」が大きなリスクとなっています。現場監督や作業員の皆さんにとって、命に関わる問題でもある熱中症。
今回は、建設現場における熱中症のリスク、症状、予防対策、そして弊社の取り組みについてご紹介します。
建設現場と熱中症:なぜリスクが高いのか?
建設現場は、屋外での作業が多く、真夏には直射日光や高温多湿の環境下で長時間働くことになります。さらに、ヘルメット・作業服・安全帯など、重装備を身につけての作業は、体温の上昇を助長し、汗も蒸発しにくいため、体の冷却がうまく機能しません。
また、工程や納期に追われて休憩を後回しにする傾向があり、**「自覚症状が出たときには手遅れ」**というケースも少なくありません。
熱中症の主な症状とは?
熱中症は、以下のような症状が出ます。
- 初期症状
- めまい、立ちくらみ
- 筋肉のこむら返り(足がつる)
- 強い喉の渇き
- だるさ、集中力の低下
- 重症化すると
- 意識障害(意識がもうろうとする)
- 吐き気、嘔吐
- 高体温(40℃以上)
- 発汗停止(汗が出ない)
特に怖いのが、「重度の熱中症になると汗が出なくなる」ということ。これは体温調節機能が完全に破綻したサインで、即座の救急搬送が必要です。
弊社での取り組み事例
1. 水分と塩分の「こまめな補給」
水だけではなく、**塩分(ナトリウム)**も一緒に補給しないと、体内の電解質バランスが崩れ、逆に体調を崩します。弊社では、以下の対策を導入しています:
- 塩タブレットの常備
- スポーツドリンクなどの支給
- 熱中症対策キットの準備
2. 服装と装備の見直し
- 夏用作業着の支給
- ファン付き空調服の支給
3. 作業スケジュールの工夫
- 朝夕の涼しい時間帯に作業を集中
- 休憩時間を30分ごとに設定(特に猛暑日は頻度アップ)
- 「熱中症警戒アラート」が出た日はスケジュール調整
また、現場によっては「気温・湿度センサー」を導入し、数値に基づいて作業中断の判断を行うようにしています。
熱中症対策は「個人任せ」にしない
熱中症は、「自分だけは大丈夫」と思っていると危険です。現場では、互いに気を配ることがとても大切です。
- 無理をしない
- 具合の悪そうな仲間を見かけたらすぐに声をかける
- 少しでも違和感があれば、すぐに休憩・報告
熱中症は命に関わる問題ですが、正しい知識と対策があれば、予防は十分に可能です。
最後に:安全なくして工事なし
私たち建設業は、「ものづくりを支える誇りある仕事」です。しかし、どんなに優れた技術があっても、働く人の安全と健康が守られなければ意味がありません。
夏の暑さに負けず、仲間と協力しながら、安全で快適な現場づくりをしていきましょう。
この記事が、皆さんの熱中症対策への意識向上に繋がれば幸いです。
📌 参考情報
日本気象協会「熱中症情報」
厚生労働省「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」